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山本 風海; 高柳 智弘; 富樫 智人; 畠山 衆一郎
no journal, ,
J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)による中性子ユーザーへの利用運転および主リングシンクロトロンへのビーム供給は2008年12月から開始された。RCSでのビーム運転開始初期段階では、ビーム取り出しに必要なキッカー電磁石の電源で使用しているサイラトロンの放電が、安定運転を行う上で問題であった。そこで、我々はサイラトロンの運転条件を整理し、個々のサイラトロンに対する個体差を調整する手法を編み出した。この手法では、運転前及び保守期間中に、連続放電が始まるサイラトロン管内ガス圧を測定し、運転時のガス圧をその値よりわずかに下げて使用する。これにより、サイラトロンの計画外放電を抑制することができ、さらには寿命を3倍以上に延長することができた。また、J-PARCの加速器では、ターゲットの損傷によって数か月にわたるビーム運転中断が複数回発生している。このような事態を避けるために、ターゲットや加速器のビームの状態を常時監視し、ターゲットに損傷を与える可能性のある異常が発生した場合には即座にビームを停止し、各機器の状態を確認できるような制御システムを構築した。これらの改良により、RCSの稼働率は大幅に改善することができた。
山本 風海; 長谷川 和男; 金正 倫計; 小栗 英知; 林 直樹; 山崎 良雄; 菊池 一夫; 内藤 富士雄*; 小関 忠*; 山本 昇*; et al.
no journal, ,
J-PARC加速器および実験施設は中性子や中間子、ニュートリノなど多くの種類の素粒子による科学実験を目的に建設された。加速器はリニアック、3GeVシンクロトロン(RCS)、主リング(MR)の3つからなり、RCSは物質生命科学実験施設およびMRに同時にビームを供給し、MRはハドロン実験もしくはニュートリノ実験のどちらかを選択し運転を行っている。2008年12月に中性子実験の利用が開始されて以降、実験ユーザーのための連続運転が続けられてきたが、これまで様々な事象によるビーム停止を経験してきた。特にJ-PARCのような大強度の加速器では、ターゲットに与える負荷が大きく、運転中に多量の放射線が発生するのみならず、機器の放射化も非常に大きなものとなる。このため、ほんの小さな故障からでも放射性物質の漏えいという大きな事故につながる可能性があるため、過去のどんな加速器よりも安全に注意して運転しなければ安定で持続的な運転を継続することはできない。本発表では、これまでに得られた上記のような知見を報告する。
山崎 良雄
no journal, ,
大型加速器施設において、高稼働率を維持するためにはすべての装置, 機器類が正常に動作し続けなければならない。その中で、加速器装置を支えるインフラ設備として、建屋, 装置を冷却する冷却水, 空調, 電力系などがある。J-PARC加速器装置は、リニアック, RCS, MRで構成されているが、それぞれのインフラ設備の現状を述べる。また、それらのメンテナンス体制と問題点をまとめた。今後、インフラ設備が故障して稼働率に大きく影響を及ぼす電動機, ポンプ, 送風機などの回転装置に共通する故障診断の手段として、振動測定の試みについて紹介する。